バーテンダー 山﨑 剛 氏に聞く カクテルとしての『シンガニ』

圧倒的な香りと余韻の長さは、ベースにも副材料にもなる

『シンガニ』は、まだ日本に流通して間もないお酒だけに、味わいの特徴を生かしたカクテルづくりは未知数です。炭酸飲料やオレンジジュース、紅茶で割ったボリビア流の飲み方もありますが、「もっと本格的なカクテルで、一人でも多くの『シンガニ』ファンをつくりたい!」という想いから、使い手のプロであるバーテンダーにご協力いただき、オリジナルカクテルをご考案いただきました。最初にご紹介するのは、一般社団法人 日本バーテンダー協会主催「第46回全国バーテンダー技能競技大会」で総合優勝に輝いた山﨑 剛さん(BAR GOYA )です。山﨑さんには、『シンガニ』の特徴や活用方法、使い勝手など、バーテンダーの目線で詳しくお話いただきました。(撮影場所:BAR GOYA)

初めて『シンガニ』を味わった時の率直な印象を教えてください。

ピスコやグラッパのようなニュアンスもありますが、ブドウ由来の蒸溜酒の特徴がしっかり残っていると感じました。ただ、それらと決定的に違うのは、マスカットの本当にいいエッセンスというか、香りが抽出されている点です。一般的にブドウ由来の蒸溜酒は取っ付き難いものが多いんです、クセが強いというか。でも『シンガニ』にはそれがない。また、喉を通った後の余韻の長さも大きな特徴のひとつですね。

『シンガニ』の特徴をどのようにカクテルに生かせばよいでしょうか。

『シンガニ』の特徴は、何よりも香りの良さと余韻の長さにあります。ですから、カクテルベースとしてはもちろん、ちょっとマスカットの香りを加えたいという時には、ワンポイント的に使えて重宝すると思います。マスカットってお好きな方が多いですから、副材料として使っても受け入れられやすいですよね。それに柑橘はひと通り合いますから、カクテルのバリエーションはかなり広げられると思います。

▲喉を通った後の余韻の長さがシンガニの最大の特徴であり、魅力だと語る山﨑さん。
▲山﨑さんオリジナルのシンガニカクテル「Sol y paz –太陽と平和-(ソル・イ・パス)」。シンガニと相性の良い柑橘とミントが使われている。

『シンガニ』はカクテルベースとして活用できるお酒ですか。

十分活用できると思いますよ。今回僕が考えたカクテルレシピにもありますが、ミントとの相性もいいので、例えばラムの代わりとして『シンガニ モヒート』もできます。それと、先ほども言ったように柑橘との相性もいいので、カイピリーニャやピスコサワーにしてもかなりおいしいと思います。カシャーサやピスコも南米の蒸溜酒ですから、それと同じ扱い方ができるし、もっと厚みのある味わいのカクテルに仕上がるんじゃないでしょうか。

今回『シンガニ』をカクテルベースに使ってみて、どのような感想を持ちましたか。

面白い蒸溜酒だと感じました。特に余韻の長さは素晴らしいものがあります。僕たちバーテンダーはカクテル大会において、余韻をいかに残せるかが非常に重要になってきます。その点で『シンガニ』は味わい、香り、余韻すべてを兼ね備えていますね。それと、ただ飲み物がおいしいだけではなくて、ボリビアをイメージできる何か、『シンガニ』を使う意味を含ませられるともっといい。カクテルってそういう部分が大事ですから。


山﨑 剛 (やまさき つよし)

銀座の名門バーで13年間勤めた後、2018年に独立し「BAR GOYA」をオープン。2007年に第一回シェリー・カクテル・コンペティションでグランプリを、2008年にはベネンシアドール公式称号資格認定試験で最優秀賞を獲得。シェリー界でただひとりの二冠王者となる。2019年、一般社団法人 日本バーテンダー協会主催「第46回全国バーテンダー技能競技大会」で総合優勝に輝くなど、今もっとも注目を集めるバーテンダーのひとり。


﨑 剛さんオリジナルシンガニカクテル

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